ヒアルロン酸配合のスキンケアで水分をぎゅっと閉じこめる!触れたくなるやわらかベビー肌に近づくには

ヒアルロン酸でベビー肌に

ヒアルロン酸は化粧水やファンデーションの中にも配合されている、定番の保湿剤。ヒアルロン酸、という言葉だけでも、肌がうるおいそう!と連想してしまいますよね。でもなぜ肌に良いのか、どれくらい保湿力があるの?などの情報は不明なことが多いです。それでも近年では、飲んでも肌に効く、また日焼けのダメージを減らせる、ということも解明され始めています。使いこなすだけで、湿度やストレスで変わりやすい肌も内側からサポートしてくれそうで期待大ですね!そんな、肌をプルプルに保つだけにとどまらないヒアルロン酸パワーをあらためて見ていきましょう。

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ヒアルロン酸をつけると肌がうるおうのはなぜ?その効果は大きく分けて3つ

ヒアルロン酸肌がうるおう理由

ヒアルロン酸をつければ乾燥気味の肌もなめらかになり、ピン!としたハリも感じられます。ではなぜうるおいを与えられるのか、肌の中で起こるはたらきや、その効果を3つに分けて探っていきます。

1.水分を肌に閉じ込めるːたった1gで6L以上も保持!


ヒアルロン酸は肌の奥に水分をためこむ、ということはよく聞きます。これは正しくは、肌細胞のすき間水分を抱え込んでいる状態。ひび割れてカラカラになった植木に水をあげるとしっとりうるおうように、乾いた肌に水分を与えてあげると表面もなめらかに、やわらかくなるのは同じです。
そんな水分保持を得意としているヒアルロン酸、なんと1gで6L以上も水をためこむことができるそう。なぜそんなことができるのか、ヒントはその性質にあるようです。
ヒアルロン酸はもともとは、ムコ多糖類という物質のひとつ。多糖、というだけありウロン酸、ヘパラン硫酸といったさまざまなアミノ糖で構成されていて、ミクロの視点で見るとタワシのような形に鎖状となって集まっています。その部分が紙おむつにある吸水ポリマーのようなはたらきをし、水の分子を大量に引き付けることができるという訳です。
(参考文献ːヒアルロン酸の機能と利用

2.肌の弾力を支えるːクッションの役割でシワをふせぐ

ヒアルロン酸がクッションの役割
肌は表面から角層、表皮、真皮、といった3層構造になっているというのは知られています。ヒアルロン酸が多いのは、その中でも真皮の部分。この、真皮は肌の中でも弾力をつかさどる場所です。ヒアルロン酸の他にも、

  • コラーゲン
  • エラスチン

といった、外からの衝撃から守り、たるみやシワを作らない肌づくりに必須の物質も存在しています。
コラーゲンはたんぱく質からできている繊維状の物質で、真皮の70%をも占めています。この網の目のような繊維を束ねているのがエラスチン。この2つで肌を立体的に保つようすでに機能しているようですが、なんとエラスチンに関しては真皮全体の2%しか存在していません。その他、表皮細胞のすき間をなみなみと埋めているのがヒアルロン酸です。水をたくわえるとジェル状になり、肌の土台を補強し弾力を保っているんですね。
同じような原理で見られるのが、関節部分に多いといわれるグルコサミン。ヒアルロン酸と同じムコ多糖類であり、減少すると関節の動きが悪くなります。また眼球部分(硝子体・しょうしたい)でも、全体の99%が水分でありながら、少量のヒアルロン酸がしっかりと水分を保持し、形を崩さないようキープしているのです。

3.シミを予防するː紫外線ダメージから肌を守る

ヒアルロン酸でシミ予防

ヒアルロン酸が肌にシミを作らせない、という良いニュースがあります。まずシミができてしまうメカニズムから見ていくと、太陽の光を浴びた肌細胞炎症因子と呼ばれる、肌に炎症を起こさせる物質を分泌します。その種類は、

  • プロスタグランジンE2
  • インターロイキン1a

の2つ。これらは肌層のうちの表皮で産生するもので、色素細胞のメラノサイトにも働きかけます。紫外線を吸収した肌はダメージを抑えようとメラニンを分泌し、シミを作り出します。ヒアルロン酸はこの炎症因子どちらの産生をも抑制させることが実験で分かっており、元からシミを作らせない肌を目指すことができそうです。他、日焼けをした肌の痛みや、シワができるのを軽減できる効果もあります。

(参考サイト:ヒアルロン酸が『紫外線による炎症』を抑制することを発見/ロート製薬)

編集部Voice
ヒアルロン酸は、体の中にもう存在しているならば、そこまで肌に塗らなくても大丈夫かな?と少し安心できます。でも、補充し続けましょう! なぜなら、体にあるヒアルロン酸の量は、20歳の頃を100%とすると30歳で65%、40代では50%と半減、そのあとも減少し続けてしまうのです。おまけに加齢紫外線でコラーゲンなどの弾力繊維も減ってしまうため、みずみずしさやハリもじょじょに後退……。少しでも食い止めるために、食事からでもヒアルロン酸を摂りましょう。フカヒレ、手羽、豚足といった動物性食品に含有量が多いことが知られていますが、野菜でもオクラ、納豆、とろろといったネバネバ成分が多い食品に注目してみてください!

肌にヒアルロン酸が必要な理由とは?スキンケアする前に知っておきたい肌のしくみ

ヒアルロン酸は水分をためるだけではなく、さまざまな肌の悩みにも対応できることが分かりました。ただ保湿成分は他にもいっぱいあるし、と選び方に迷いが生じそうです。そこであらためて、ヒアルロン酸肌に与える良い点、類似成分などもおさらいします。

実は水分だけではNG?バリア機能を整えてタフでしなやかな肌が基本!

ヒアルロン酸と肌のバリア機能

肌のバリア機能には3層構造になった肌の外側部分、角層の役割が大きく関わっています。わずか0.02mmしかない角層は、ターンオーバーによって押し上げられた表皮細胞レンガのように積み上げ、外からウィルス細菌などが侵入しないよう肌を守っています。そして自然にはがれ、また積みあがる、というサイクルを繰り返しますが、このリズムが崩れると肌荒れ、といったトラブルが起きてしまいます。

バリア機能を失った肌は、水分が外に抜けやすい状態。角層、表皮とその下の真皮にあるヒアルロン酸も流出しやすくなり、細胞同士をつなぎとめているセラミドといった保湿成分も減ってしまいます。セラミドは天然の保湿成分で、角層の中で水分油分、どちらも抱え込むという性質があります。細胞間脂質のひとつですが、セラミドだけでは肌のうるおいは足りません。
やはりヒアルロン酸のような水性の保湿成分を間に保つことで、

  • ターンオーバーを正常に保つ……水路の役割を果たし、栄養を角層に充分に送ることができる
  • ニキビが出来にくくなる……うるおいを与えてバリア機能を調整、皮脂の分泌が抑えられニキビ予防になる
  • シワ、たるみの予防……細胞間を水で満たすことで、皮膚の形が崩れるのをふせぐ
  • なめらかな肌を保つ……油分だけでは不充分な、吸いつくような肌触りを水分によっておぎなえる

といった、しっとりとキメがそろった肌をキープすることができます。バリア機能が正常にはたらいて、内側では水分と脂質、どちらもバランス良く作用していることが美肌の基本といえそうですね。

みずみずしい肌を目指せる成分は他にもある!肌のすき間を埋める保湿成分の種類を紹介

保湿成分一覧

ヒアルロン酸以外にも、肌の角層を守る保湿成分はたくさんあります。その一部をこちらでチェック!スキンケア用品に含まれていることもあるので、購入する際に参考にしてみてください。

天然保湿因子(NMF)

角質細胞の中に元から備わっている、アミノ酸でできた保湿成分。水分を抱え込んで乾燥から肌を守る

ヘパリン類似物質

ヒアルロン酸と同じムコ多糖類の一種。セラミドを増やす作用もあり、保湿剤にもよく使われる

スフィンゴ脂質

セラミドとは違う成分で構成された脂質ながら、同じように角層の細胞同士をつなぎとめて水分を保持する

セラキュート

セラミドに似た性質を持つ保水成分。水分の吸収に優れていて肌なじみが良く、素早く肌を柔らかくする

プロテオグリカン

皮膚軟骨の中に存在し、ヒアルロン酸の1.3倍ものの保水力があると言われる低分子の保湿成分

保湿力が倍になる、ヒアルロン酸を上手に使うためのQ&A

編集部コメント
ヒアルロン酸をあまり意識して使ったことはなかった、という方、いつもライン使いでスキンケアしています!という方も、あらためて顔に「保水」する大切さを再確認していただけたと思います。そしてもっと大事なのは、ヒアルロン酸の効果がしっかりと感じられる使い方ですよね。また美容クリニックなどでヒアルロン酸をたっぷり補充できたら……それも気になります!いろいろ出てくる疑問を、ネット上でリサーチしQ&Aにしてみました。

洗顔後、どのタイミングでヒアルロン酸を使うと一番効果的?

ヒアルロン酸つけるタイミング

化粧水をつけた後、すぐにヒアルロン酸入り美容液などを使うのが◎。保湿成分であるヒアルロン酸は、洗顔フォームなどにも配合されていることが多いですが、洗顔後は乾燥で肌がすぐ乾きがち。そのためタオルで水気を切ってすぐ、肌がやわらかいうちにあらためてヒアルロン酸を塗るのがベストです。化粧水も保湿成分がたっぷり入ったものもありますが、やはり「水分」が基本。つけることで肌をふやかして、角層のすき間から美容成分をしみこみやすい状態にすることができます。そこにすかさず、ヒアルロン酸入り美容液を塗り、クリームフタをすると水分も脂質も保持できて、しっとりとした肌を保てます。

ヒアルロン酸原液を使ってみたい!直塗りOK?または美容液に混ぜてもいい?

OKです。ネットや薬局などでヒアルロン酸原液が販売されています。原液のほうが効果が高そうなので、そのままたっぷりつけたくなりますが、

  • 目の下口の周りなど乾燥しやすいところ原液を塗る
  • 皮脂が多い部分は手持ちの化粧水、美容液にプラスして塗る

と、肌質の部分によって分けて使うのも良いと思います。人によっては原液のままだと伸びが悪い、あるいは膜が張ったような感じを受けることも。そのため美容液、乳液に入れて薄めて使い心地やテクスチャーを自分好みにするのをおすすめします。そういった意味では、ハンドクリームなど体ケアに使うクリームにも入れることができます。さらに、洗顔フォーム石鹸に数滴たらすと泡立ちが良くなるので、いつも洗面台の近くに置いておくと便利ですね。ただしシャンプーは界面活性剤が多く、成分との相性でヒアルロン酸の効果を打ち消す可能性があるそう。髪の毛以外は、全身に使えてしまいます!

美容クリニックで受ける、ヒアルロン注射が気になる!効果は続くの?


6ヵ月~1年程度は、ハリのある肌を保てます。また「長期型ヒアルロン酸」注射の場合、3年程は持つともいわれています。ヒアルロン注射の効果は、シワの部分持ち上げて溝をなくすたるみが気になる場所をふっくらさせる、というもの。ヒアルロン酸の量を意図的に増やすことで内側から、自然に若々しい肌にすることが可能です。またヒアルロン注射、というと美容サロンで受けることができるものを想像しますが、関節の変形の治療病院でも行われています。それ位、アレルギーの心配のない安全な方法ということがいえますね。
ただし、まれにしこりが残ったり、注入しすぎてふくらみが大きすぎるといったトラブルも報告されています。使われるヒアルロン酸の種類技術の問題によるもので、何よりあまりに安価な料金設定になっているクリニックは危険です!定期的に通う芸能人も多く、人気のヒアルロン注射ですが、知名度があり評判が良いところを選ぶなど充分に調べてから訪ねるのをおすすめします。

ヒアルロン酸を上手に使いこなす!肌本来の保湿成分を増やし、吸いつくような肌に

ヒアルロン酸は何か特別な保湿剤のように考えてしまいますが、自分の体の中にもある、身近な存在ということが分かりました。市販でも500円とワンコインで売られていたり、とても使いやすいスキンケアアイテムなのではないでしょうか。ただし購入できるヒアルロン酸には種類があり、

  • 動物(にわとりの鶏冠など)から抽出した天然成分のもの
  • 乳酸菌微生物から発酵させて抽出したもの

といった主流のものから、低分子肌になじみやすくなっているものまでたくさん出ています。価格しっとり感の度合い、というのも人によって感じ方はさまざまで、これが一番!と言えないのもヒアルロン酸ならではといえそう。ぜひお気に入りの種類を見つけて、うるおい肌のマストアイテムに加えてみてくださいね!