シャンプーの成分を知っていると、自分に合ったシャンプーの選び方がわかりますよ!いったいシャンプーにはどのような成分が入っているのでしょうか?また、避けるべき成分はある?毎日使うものだからこそ、成分に注目して選びましょう!タイプ別におすすめのシャンプーの成分も紹介するので、ぜひ「おすすめシャンプー成分診断」をやってみてくださいね!

シャンプーの成分はどこに注目したらいいの?シャンプーの成分表を見る時のポイントを解説!

 

毎日なにげなく使っているシャンプーですが、選ぶときに大事なのは「界面活性剤」です。

なぜシャンプーに界面活性剤が入っているのでしょうか?また、その役割とは?

まずはシャンプーの成分で重要なポイントとなる界面活性剤について学んでみましょう。

シャンプーの主な成分は水と界面活性剤

シャンプー

 

シャンプーを構成する約70~90%は水と界面活性剤です。

なぜ界面活性剤が多く配合されているかというと、それは界面活性剤が洗浄剤の役割を持っているからです。

私たちの頭皮や髪にはホコリや汗、皮脂などの汚れがこびりついていますが、界面活性剤がないとこれらの汚れを落とすことが難しくなってしまいます

そのため、シャンプーのほとんどの成分は水と界面活性剤で占められているのです。

シャンプーに配合される界面活性剤は4種類のうち2種類

界面活性剤には4つの種類があります。

  • 陰イオン界面活性剤
  • 両性界面活性剤
  • 陽イオン界面活性剤
  • 非イオン界面活性剤

このうち、シャンプーに主成分として配合されるのは陰イオン界面活性剤と両性界面活性剤です。

陰イオン界面活性剤は、泡立ちが良く洗浄力が高いという長所がある反面、刺激が強い成分です。

両性界面活性剤は、刺激が少ないという長所がある反面、泡立ちしにくく、洗浄力も陰イオン界面活性剤よりは劣る成分です。

したがって、シャンプーの本来の目的である頭皮と髪を洗うという機能においては、どの性質を持つ界面活性剤が配合されているかが重要なポイントとなるのです。

シャンプーの成分は界面活性剤の種類に注目!界面活性剤の効果や種類をくわしく紹介

シャンプーに配合される界面活性剤は「陰イオン界面活性剤」と「両性界面活性剤」ということがわかりましたが、ここでは、さらにくわしく界面活性剤の働きとそれぞれの特性を見てみましょう。

界面活性剤には洗浄力以外にもメリットがたくさん!

界面活性剤には洗浄剤としての働きがありますが、それ以外にも配合することで得られるメリットがあります。

シャンプーに界面活性剤を配合する目的は主に次の4つです。

  • 洗浄力
  • 泡立ちやすさ
  • すすぎやすさ
  • なめらかさ

界面活性剤に洗浄力が期待できるのは、水と油をなじませる性質があるからです。特に皮脂は頭皮から活発に分泌されていますが、水と油は本来混ざり合わないため、お湯だけで洗い流そうとしてもなかなか落ちません。界面活性剤が水と油汚れをなじませてくれるからこそ、皮脂やスタイリング剤などの汚れを落とすことができるのです。

泡立ちやすさは頭皮の汚れを浮かせるのに役立ちます。モコモコとたっぷりの泡で洗うのは気持ちがいいものですが、実は泡も洗浄力に貢献していたのですね。

すすぎやすさは汚れをしっかり落とすために必要な機能です。一度剥がれた汚れがまた頭皮や髪に付着してしまっては本末転倒。汚れをきちんと落としきれるのも界面活性剤のおかげです。

なめらかさはシャンプーの機能にはなくてはならないものです。洗髪中に髪と髪がこすれあうとキューティクルが傷ついてしまうので、摩擦を防ぐこともシャンプーに必要な機能です。

界面活性剤をシャンプーに配合することで、これらの機能をすべて手に入れることができるんですよ。

編集部Voice
時々「界面活性剤は髪や地肌に良くないのでは?」という声を聞くことがありますが、界面活性剤は決して危険な成分ではありません。 むしろ界面活性剤を避けてしまうと、髪や頭皮の汚れを落とすことが難しくなりますし、フケ・かゆみ・切れ毛・枝毛などの原因になってしまうことも。 「界面活性剤はダメ」というのは化学的根拠に基づかない噂なので、界面活性剤を避けるのではなく、髪や頭皮の状態に合った界面活性剤を選ぶのがおすすめです。

界面活性剤は5種類に分けられる

シャンプーに配合される界面活性剤には「陰イオン界面活性剤」と「両性界面活性剤」の2種類があるとお話しましたが、さらに細かく分類すると、主に5種類の系統があります。

  • ベタイン系
  • タンパク系
  • アミノ酸系
  • 石けん系
  • 高級アルコール系

洗浄力の順に並べると、次の図のようになります。

シャンプー,界面活性剤

一番洗浄力が強いのは「石けん系」

洗浄力が高く泡立ちも良いため、ベタつきやすい頭皮もサッパリを洗うことができます。また、天然由来の界面活性剤のため、環境にやさしいのもメリットです。

ただ、洗髪後の髪がキシキシときしみやすくなるので、髪の長い人や量が多い人は注意したいところです。

◆代表的な成分例

  • 石ケン素地
  • ラウレス4-酢酸Na
  • 脂肪酸カリウム
  • 脂肪酸ナトリウム

一番洗浄力が弱いのは「ベタイン系」

両性界面活性剤です。洗浄力や泡立ちが弱いため単体で使われることはほとんどなく、他の界面活性剤と組み合わせて使用されることが一般的です。肌への刺激が少ないため、ベビー用のシャンプーに使われることもあります

◆代表的な成分例

  • ラウリルベタイン
  • コカミドプロピルベタイン
  • パーム核脂肪酸アミドプロピルベタイン
  • ラウラミドプロピルベタイン

バランスがいいのは「アミノ酸系」

私たちの肌はpH5~6という弱酸性になっていますが、アミノ酸系界面活性剤の多くは肌と同じpH5~6のため、髪や頭皮への刺激が少ない界面活性剤です。

また、肌が本来持っている天然保湿因子やセラミドなどの保湿成分を落としすぎることがないため、きしみにくく、しっとりと洗い上げることができます。

◆代表的な成分例

  • ココイルグルタミン酸Na
  • ココイルグルタミン酸TEA
  • ココイルグリシンK
  • ラウロイルメチルタウリンNa
  • ココイルメチルアラニンNa

高級アルコール系は敏感肌の人は注意

洗浄力にすぐれており、高い脱脂力があります。皮脂が多くベタつきやすい頭皮もさっぱりと洗うことができ、爽快感も得られますが、敏感肌の人や乾燥肌の人にとっては洗浄力が強すぎる可能性があります。毎日使うのではなく、スポーツをした日やスタイリング剤を使った日など、頭皮の汚れやベタつきが気になる日に使うのがおすすめです。

◆代表的な成分例

  • ラウリル硫酸Na
  • ラウレス硫酸Na
  • オレフィン(C14-16)スルホン酸Na
  • ラウレス硫酸アンモニウム

タンパク系は補修力に優れている

髪と同じたんぱく質からできている天然の洗浄成分です。高価な成分ですが、泡立ちや洗浄力はそれほど高くありません。しかし髪を補修する作用があり、パーマやカラーリングをしている人にうれしい成分です。また、ヘアカラーの退色を防ぐ働きもあるため、カラーを長持ちさせたい人におすすめです。

◆代表的な成分例

  • ココイル加水分解コラーゲンNa
  • ココイル加水分解ケラチンK
  • ココイル加水分解コラーゲンK
  • ラウロイル加水分解シルクNa

次の表に特徴をまとめてみたので、シャンプーを選ぶときの参考にしてください。

界面活性剤の種類 洗浄力 刺激の有無 成分の特徴 おすすめな人 成分例
石けん系 高め やや強い 洗浄力が非常に高く環境にやさしい 頭皮がベタつきやすい人、スタイリング剤を使っている人

石ケン素地

ラウレス4-酢酸Na

脂肪酸カリウム

脂肪酸ナトリウム

ベタイン系 弱い 弱い 洗浄力も刺激も弱い 敏感肌や刺激が気になる人 ラウリルベタイン
コカミドプロピルベタイン
パーム核脂肪酸アミドプロピルベタイン
ラウラミドプロピルベタイン
アミノ酸系 普通~やや弱め 弱い 適度な洗浄力保湿力がある 敏感肌や刺激が気になる人 ココイルグルタミン酸Na
ココイルグルタミン酸TEA
ココイルグリシンK
ラウロイルメチルタウリンNa
ココイルメチルアラニンNa
高級アルコール系 高め 強い 豊かな泡でサッパリと洗えるが、頭皮への刺激が強い 頭皮がベタつきやすい人、スタイリング剤を使っている人 ラウリル硫酸Na
ラウレス硫酸Na
オレフィン(C14-16)スルホン酸Na
ラウレス硫酸アンモニウム
タンパク系 弱め 弱め 低刺激で補修力に優れている パーマやカラーリングをしている人 ココイル加水分解コラーゲンNa
ココイル加水分解ケラチンK
ココイル加水分解コラーゲンK
ラウロイル加水分解シルクNa

【30秒で自分にピッタリなシャンプーがわかる】あなたに合ったおすすめシャンプー診断!

ここでは、あなたに合ったシャンプーを見つけるためのシャンプー診断を紹介します。

「どのシャンプーを選んだらいいのかわからない」という人は、ぜひやってみてくださいね!

シャンプー診断,シャンプー

結果がわかったら、あなたに合うシャンプーのタイプを見てみましょう。

タイプA:高級アルコール系

なんといっても価格が安いうえに高い洗浄力が自慢です。泡立ちやすく、皮脂や汗でベタベタになった日も、スタイリング剤でしっかり髪をキープした日も、汚れをスッキリと洗い流してくれます。

ただ、洗浄力の高さゆえにパーマやカラーをしていると落ちやすくなってしまうので、この点は注意したいところです。また、毎日使っていると髪がゴワゴワになったりキシキシしたりするので、毎日使うというより、汚れが気になる日のケアにおすすめです。

皮脂分泌量が多い脂性肌の人やスタイリングをしっかり決めている人におすすめですが、敏感肌やハイダメージヘアの人には向きません

タイプB:石けん系

天然由来の界面活性剤で環境にやさしいのが長所です。しかも洗浄力が高く、毛穴に詰まった皮脂もしっかり落としてくれる頼もしさは大きな魅力です。

しかし、洗浄力が高いために皮脂をとりすぎてしまう可能性があり、乾燥肌の人には合わないかもしれません。また、髪のパサつきやきしみを発生させることもあることから、パーマやヘアカラーをしている人は念入りにヘアトリートメントやヘアオイルを使ったほうがいいかもしれません。

髪のうねりや乾燥が気にならない人やヘアダメージがない人にはサッパリと気持ちよく使えるタイプです。

タイプC:アミノ酸系

低刺激で敏感肌でも使える安心感があるのはアミノ酸系ならではです。泡立ちや洗浄力は弱めなため、皮脂が活発に分泌される脂性肌の人やスタイリング剤を使う人には物足りないかもしれませんが、髪にも頭皮にもやさしい洗い心地を求めるなら、アミノ酸系が第一の選択肢になるでしょう。

デメリットとしては、すすぎ残しやすい点と価格が高めな点が挙げられます。

敏感肌や乾燥肌でシャンプーが合わなかった経験がある人や、髪のダメージが気になる人、乾燥で髪が広がりやすい人におすすめです。

おすすめのアミノ酸系シャンプーはこちらで紹介しています。ぜひ読んでみてください。

【人気美容師が選ぶ】アミノ酸シャンプーおすすめBEST5!40代50代が本当に使うべきシャンプーはどれ?
【人気美容師が選ぶ】アミノ酸シャンプーおすすめBEST5!40代50代が本当に使うべきシャンプーはどれ?

タイプD:タンパク系

タンパク系はタンパク質由来の界面活性剤です。髪を構成するのも同じタンパク質のため、キューティクルを補修しながら洗えます。また、ヘアカラーの退色を抑える働きもあるので、カラーリングをしている人にはとくにおすすめできます。

しかし価格が高く、泡立ちや洗浄力は弱めです。すっきり洗いたい夏やスポーツをした後などには物足りなく感じそうです。

アミノ酸系の界面活性剤よりさらに低刺激といわれており、シャンプーをするたびに肌荒れしてしまう人や敏感肌の人、極度に髪が傷んでいる人におすすめできる成分です。

タイプE:ベタイン系

ベタイン系界面活性剤は植物由来です。ベビー用シャンプーにも配合されていることが多く、目に入ってもしみにくいのもメリットです。

植物が持つ保湿力で髪を補修してくれる効果も期待できるため、パサつきがちなダメージヘアやカラーリングした髪をやさしく洗って整えることができます。

一方でシャンプーの大切な機能である洗浄力はやや弱めなため、汚れをしっかり落としたい人には不向きかもしれません。また、ほかの界面活性剤配合のシャンプーと比べて商品展開が少ないため、入手困難な場合もあります。

シャンプー成分では界面活性剤の種類がポイント!自分にあった成分でうるおいのあるツヤ髪を目指しましょう!

シャンプーはどれも同じではありません。成分の選び方しだいで、あなたに合ったヘアケアができるようになりますよ!

特に注目したいのは界面活性剤。界面活性剤にもさまざまな種類があり、洗浄力や刺激性などはそれぞれに特徴があります。

シャンプー選びに困ったら、ぜひこちらで紹介したシャンプー診断をやってみてくださいね!